お月見といえば、日本では月見団子ですが、中国語圏はじめ、東アジアの国々では月餅を食べてお祝いをします。家庭で食べるのはもちろん、日ごろお世話になっている人に贈るという習慣も。
2024年の中秋節は9月17日! ということで、今月早々に横浜中華街へ繰り出して月餅を買い込もう……と張り切っていましたが、仕事が多忙で実現ならず(哀)。でもでも、Amazonがあるじゃないか! というわけで、お取り寄せしてみました。
3つのショップに注文して、翌日~4日後には到着。月餅に合いそうな中国茶も買いましたよ♪
5種類のフレーバーが1個ずつ入っています。大きさは直径6センチほどで、4等分に分けて食べるのには程よいサイズ感。
4種類のフレーバーが3つずつ入って計12個。直径5センチほどで、ちょっと小ぶり。
同じショップのものでも、フレーバーによって模様が違います。この4つは萬珍楼の月餅。伝統的には、木型を使ってこのような模様をつけるのだとか。日本でも打菓子などの和菓子に木型を使いますね。
いざ実食!
まずは最初に届いた杏花楼の5種類の月餅、いってみます!
五仁月餅
ナッツぎっしりの香ばしい餡。クルミ、ゴマ、アーモンド、スイカの種といったナッツ類に、バラ、オレンジ、トマトの砂糖漬けをミックス。ナッツの香ばしさの中に、フルーツの甘みとさわやかな酸味が感じられます。あんこ要素はそれほど濃くないので、あんこの苦手な人でもいけそうです。
蛋黄蓮蓉月餅
あひるの卵の黄身の塩漬け入り。塩漬け卵の塩味のアクセントが利いてます。餡はハスの実の餡で、マイルドな甘み。日本のお菓子では、卵を形のまま入れ込んだりすることって、あまりないけれど、慣れると結構おいしい。ピータン好きにもおすすめ。
奶油椰蓉月餅
ココナッツ餡の月餅。ココナッツの香りとサクサク感がクセになる。これだけ我慢できず、写真撮る前にうっかりモグモグしてしまいました。スミマセン。モグモグ。
緑豆蓉月餅
緑豆といんげん豆の餡の月餅。豆っぽいほっくりしたテキスチャーに、ゆでたてのいんげん豆を思わせるやさしい甘みが感じられます。あずき餡とはまた違う味わい。緑豆といえば、春雨によく使われてますね。
玫塊豆沙月餅
そして最後にあずき餡の月餅。見た目とテキスチャーは普通にこし餡。オーソドックスなあずき餡と思いきや、砂糖漬けのバラが練り込まれている、高貴な香りがほんのり漂う餡です。うん。うまい。バラ味のお菓子って、たまに香水食べているみたいで嫌な時あるじゃないですか。これはそうじゃない。十二分に食べ物らしいのに、それでいてバラの香り。
そしてこの日のお供のお茶は、花ひらく工芸茶。
お湯を注ぐと、コポコポコポ……と小さな音を立てながら開いていきます。その花ひらく様子がまさに芸術的。
でも、長く放置しておくと渋みが出ちゃうので、花が開ききったら、なるべく早く飲んでくださいね。きれいだから、見ていたいけどね……。飲んだ後の茶葉は、陰干ししてドライフラワーのように飾っても素敵かも。
月餅ってなんとなく「餡のぎっしり詰まった重そうなお菓子」って思っている方いるかもしれませんね。しかし実際は、いろいろな種類の餡があって、味も濃厚からさっぱり、食感もしっとりからサクサクまで、実にバラエティ豊か。そして、お店ごとの個性も楽しめるんです。
ぜひ皆さんもいろいろ試してお気に入りの一品を見つけてみてください!
そして食レポは、続きます……次回、「萬珍楼、RIMTAE」編、乞うご期待!